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取水口

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次太夫堀のスタートは、狛江市元和泉の多摩川です。
Dscf0791 小田急の和泉多摩川駅から多摩川の堤防の上を上流に向かって1Kmほど行くと西河原公園のはずれにモニュメントが立っています。このあたりが次太夫堀の取水口跡です。昔の様子を伝える案内プレートもありますので、1610年の完成当時の姿を想像してください。

Dscf0793_1 公園を回り込むと、水神社が祭られています。ここは元々は狛江の伊豆美神社のあったところで、多摩川の洪水のため現在地に引っ越した後に水神社を祭ったそうです。その後に小泉次太夫の偉業を称え、次太夫も合祀されています。

Dscf0796 この神社の鳥居の前に石のベンチがありますが、よ~く見てください。実は、この石材、取水口の石組みだったそうです。確かに制水板をはめ込む溝がありますよね。

Dscf0802 この水神社の脇のバス通りが次太夫堀のあとになります。ちょっとイメージが湧かないと思いますが、相当大きな用水だったようです。平均して幅・深さともに4.5~5mもあったということですから、2車線道路の幅で大人の背丈の2倍以上の深さがあったことになります。

Dscf0799 バス通りを500mほど狛江駅方面に行った右手に古民家が移築された「むいから民家園」があります。昔の暮らしを偲ぶいろいろなイベントが開催されていますが、ぜひ見ていただきたいのが、ここの土間にある資料です。地元の古老の方から聞き書きした次太夫堀の様子がイラストや解説文によって紹介されています。

Dscf0797 ちなみに、この民家園のあるところの交差点は「田中橋」。今は橋などどこにもなく、初めての人は不思議に思うかもしれませんが、紛れも無く次太夫堀に架かっていた橋の名前です。その証拠に、「田中橋」の親柱が交差点脇の社に保存されています。この先にも「駄倉橋」や「一の橋」「ニの橋」という地名・交差点がありますが、どれも次太夫堀に架かっていた橋にちなみます。

水神社

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